〜本編のほうは最終章になります〜
我が家の名取連中と大御所。
かつては稽古場に10人を超える流儀(花柳流)のお名前許された者たちが稽古に励んでおりましたが。
時代の流れと寄る年波には勝てず一人二人三人五人と稽古場を去り、
そのつど師匠がどれほどの痛手とストレスを受けたか。
わたしは天真爛漫な振りをして気分を害さない程度に振る舞って大丈夫を繰り返して、
そんな中でも生まれた新しい名取や。
3歳の頃から手塩にかけた愛弟子が師匠の元に子どもを連れて通ってくれるのが、
どんなにか心の拠り所だったろうかと。
今ここの人を除けば4人の名取が残っており、
そのうちのお一人は90歳という齢ながら稽古場を訪れてくれ。
次の目標は95歳と言ってくれるのが頼もしく、
そんな方たちがバックアップしてくださるおかげもあり。
若めのメンバーも舞台に立てるのだと思います。
まだ本望を遂げられてはいない志は半ばな最も新しい名取の、お嬢です。
なかなか上級試験をパスできないのは、その上の師範試験の受験資格を与えるには足りないという。
お家元先生以下、先生方の愛のムチだと受け留めるしかありません。
試験課題曲からは離れ、それでも旧の試験曲に挑戦し。
師匠の罵声と、わたしの粘着指導を受けています。どちらが好み??(笑)
我が家で最も努力家で気まめな人、仲多喜です。
途中お家の事情で稽古場を離れる数年があったものの念願の名取試験をパスして、
その後めでたく結婚し旦那様の理解も得て溌剌と稽古に通ってきてくれます。
今や、この後登場の我が会の重鎮と共に師匠を左右から支える2本柱になってくれました。
その重鎮、仲輝恵です。
32年というキャリア、その間進路試験のためわずかに数ヶ月休んだのと。
産前産後の数ヶ月のブランクを引いても、ゆうに30年は定期的に踊っている我が家の最古参。
師匠も幾人もの子どもたちを育てては卒業させた中で唯一残っている彼女に、
わが子以上の信頼を寄せていることは間違いありません。
わたし達も、まるで姉妹のように過ごしてきましたし。
娘のMが、うちのお嬢にとっては妹の存在なので。
前世レベルで、ぜった身内だったと思います。彼女のお母さんも応援団として出席してくださってます。
さて最後の登場は我らがボス師匠、花柳登代仲です。
元気印がハナマルに輝いていた栄光の40代50代と苦悩の60代を経て、
70の声を聞いてからはすっかり引っ込み思案になり。
わたし達の頭を悩ませているものの・・・
こうして枯れた表情を見せるのも最高の芸のレベルなんじゃないかと。
実は、これこそ「老いた振り」なんじゃないかと。
終わってからの懇親会での笑い顔と声に騙された気分になります。
やろうと思っても、こんな遠い目はできません。
試してみたら、ただの眠い人でした(残念)。
このような感じで“ゆかたざらい”の、あっさりした成果披露の時間は終わり。
後は食事と会話と余興を楽しむ時間です、、、こちらのほうが長かったりします。
番外編の締めくくりは明日まとめてアップしようと思います♬