【稽古】後見くん一号。
放られた巻き手紙が、むなしい稽古場です・・・。
11月17日(日)に舞台に立たせていただくため、
鼻先に飲みに行くという人参をぶら下げ
ひたすら稽古に励んでおります。
今回は長唄『五郎』(五郎時致・雨の五郎)を踊らせてもらいます。
曽我五郎が大磯の廓の傾城・化粧坂の少将のもとに通う道中を舞踊化したもの。
荒事風な豪快さと和事風な柔軟さが踊りとして巧みに組み合わさっている、という曲で。
決して曽我五郎が相撲部屋に入門して稽古を積む姿を舞踊化したものではありません。
さて『五郎』では傘や手紙の小道具を使いますが、
それらを途中で消してくれるのが後見さんです。
【後見】舞台で演者の陰に控えていて、必要に応じて小道具を受け渡したり、
衣装を直すなど演技の補助を務める者をいう。
師匠が舞台に立つとき、あるいは妹弟子や愛弟子が踊る場合。
わたしが後見となるのが、まちがいがないのですが。
さすがに自分が舞台に立つ場合は誰かに、その役を担ってもらわなくてはなりません。
今回は妹弟子が、その役となるかなぁ。
しかし妹弟子が、いつも稽古場にいてくれるわけではないので。
自主トレのときは後見くん一号に、その手助けをしてもらいます。
ただの椅子ですやんか(汗)
いくらでも踊り途中に後ろを向いて小道具を置く、という所作もできるのですが。
それをすることで、すこし流れが変わってしまうところもあるので。
せめて椅子の上に道具を立ったまま置く、ということで対応しています。
いつもは師匠の座る、ただの椅子ですやん。
しかしながら巻き手紙を放っても消してはくれないので、
こんなざまに。
この画像を見て、お嬢がわたしを可哀相がって。
今度、手伝ってあげるからと励ましてくれました(-ω`-〃)トホホ。