考える人。
こんな宛行扶持のある「昔おゾーさんのグループ稽古」『壮年女性グループの団体稽古』に行ってきました。
今月の3回目、今日が(今月の)最終日。
“監督”と呼ばれるNさんは検査入院から無事、退院され。
元気に、その姿を現してくれました。
なので、お十時のおやつが迅速に提供されました(爆笑)。
踊りは頭で踊るものじゃなく身体で踊るもんだ!
何度となく、この言葉を師匠はじめ先人に言われたことでしょう。
その度に頭で考えながら踊る自分は、だめなんだ。
まだまだ修行が足りないんだ。
幾ら稽古を重ねても考えずに踊れるようにならないんだ。
やればやるほど考えることが増えていく。
どうすりゃいいんだ?才能ないんか?
確かに子どもの頃から下手だ下手だと言われ続けた。
我が師匠を舞踊家として育て上げた、わたしの祖母(師匠のステージママではあったが舞踊家ではない)が。
「Y(わたしのこと)は踊りを止めた方がいい」
と言ったことは有名な話。
そうして祖母は、わたしに珠算を習わせた。
書道をさせた。
計算が早く、そこそこ字がきれいで実務能力がありそうだったからと。
その道に向けようとした、おかげで祖母の遺言にもなった「Yを商業高校へ」という言葉にボスは従って。
わたしを無理やり商業に入れた・・・(本人の意思は無視かい)
なのに廻り廻って回り道しまくって、なぜか今わたしは日舞の指導者をやっている。
何故なの (?д?;)
中には考えて踊るタイプの人もいます。
いろいろ様々、何人もの人にパターンを違えて。
個人だったり団体だったり教えることを、それぞれ経験していくにつれて。
大きく分けると「身体で覚えるタイプ」と「頭で覚えるタイプ」の2パターンが存在する、ということに気づいていく。
日本舞踊も他のダンス同様、身体表現分野なので。
身体が覚えて身体を動かさない限り踊れない。
幾ら頭で、足は左足が前、お扇子を右手に持って左袖の上に置き、腰を落として右から一歩、続けて早間で左右左と出て腰を入れ直し、首を右から・・・
と考えたところで、そのように肉体が動いてくれなければ踊りとしては成立しない。
「身体で覚えるタイプ」は飲み込みが早い。
早い、というか早そうに思える。
真似が上手。だいたいの動きに合わせて、ついて動くことができる。
「頭で覚えるタイプ」は覚えるのが遅い。
真似が苦手。指導者の動きを穴が開くほど見て頭で解釈しようとする、だから自分の動きは止まる。
ジーッと見て、「なにやってんのッ」と大きい声出されたりする。
しかも見たものを解釈して自分で動くために、あの部分をこう動かしてこの部分をこう連動させて、、、といちいち思考するので。
傍目に完全にストップモード(一時停止??)に見えるため、サボっているように見える。
完ぺきに頭で覚えるタイプの人は損をしている。
そんな損なタイプの人を、わたしは笑って見ています。
何故なら自分が、まさにそのタイプだから。
「身体で覚えるタイプ」には真似をさせる⇒させてみる⇒穴の開いている部分(覚えきれていない場所)や、つまづく箇所を補う・・・の繰り返しで指導していく。
これを繰り返して、ちょっとずつ前へ。前回より今回は、すこしでも先へと。
人によって、ペースは違えども徐々に覚えさせることができる。
「頭で覚えるタイプ」は、そうはいかない。
その人の頭が納得しないと身体に命令がいかないので、その時期がくるまでとことん付き合う。
「これできないとあなた今日こそ我が家に泊まりです」
っていう場面が、しょっちゅうある。
疑問が生じる⇒解決するために(こちらが)試行錯誤する⇒脳内に訴えかける〜中略〜納得する⇒動かしてみる⇒動けるようになる⇒今日はここで終わり。
今まで、わが家にお泊まりした人はいないから。
師も弟も必死に帰れる道を探り、いろんな方向からアプローチとトライを重ね。
できる方法もしくは、できない理由を探し。
それを踏まえた上で、ようやっと身体が動く。
だから言葉を交わしている時間が長く、その時間が熱い。
だんだんお互い興奮してきて白熱してきて、そのうち座り込んだりもして考え込んだりもするから。
いったい何の稽古場だか、わからない(汗)。
それでも、そうすることが無駄だとは思わないし。
その人にとっては、それが覚える道の早道だし(時間はかかるけど)。
わたしも相手も、しつこいタイプだから(頭で考えるタイプは、しつこい人が多い。)。
それに時間をかければ手に入れてからは案外スムーズに運んだりもするし意外と忘れにくかったりもする。
その時によって好不調の波みたいなものも、あまりないほう。
頭で覚えるタイプには頭派の指導者が向いてます。
自分、師匠が身体派でオーラ派(後述)なので。
感覚で踊れてしまう人に師事してきたものだから、わたしも理解できないことが多かったし。
師匠も、わたしを理解に苦しんできた(今も)。
3月の主宰の会の前。
わたしが自分の踊る曲を(10分とか20分とかある)頭の中で振付を全てスムーズに思い出すこと(脳内でシュミレーションする)ができたら、それは自分の覚えた証拠で。
それができて初めて通しで、つっかからず踊れると言ったら。
師匠も娘も、工工工エエエエエエェェェェェェ(゚Д゚)ェェェェェェエエエエエエ工工工と驚いていた。
そんなことはしたことはないし、そんなことしたら余計わからなくなると言っていた。
その時点で、この人らとはタイプが違うんだということをようやく認識しましたー。
でも、わたしが考えて踊り。
それが、わたし的な踊りなんだとしたら。
別に、それでもいいんだと思ったら。
ものすごっく楽になれた。
今までの呪縛めいたもの(大げさ)から解き放たれた感じがした。
考えながら覚えていいし考えながら踊っていいんだよ。
と、タイプを同じとする愛弟子ちゃんに伝えたら。
彼女の中の何かが変わった、とそう言ってました。
その方が落ち着く人は、そうしたほうがいいです。
そんなことに早く気づけなくて、ごめん。
指導者としても成長に時間のかかるタイプでして・・・。
でも時間かけた分、必ず自分のものにします。
しつこさでは負けない自信ある。←師匠に、すごく嫌がられるタイプ。
今更ながら見出しを使えるようになったので(笑)
食に関係ないことを長々と書き連ねてしまいました。
新緑の季節ですね。
好い汗のかける季節。
それには脳内もフルに活動させて。