色気より食い気。

【ご紹介】お店ご案内Vol.5〜“那波紙店”〜紙のデパート〜

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Ag11−12月号絶賛発売中。

今号はEditorial staffそしてPhotographerとして名を連ねさせていただきました。

倉敷里子ことPENちゃんで撮影した記念すべき号ともなりました。

誌面ど真ん中に掲載されています『Ag11−12月号』発売中です。

→ 【告知】【宣伝】ご報告〜Ag11-12月号発売されました〜 - 11月のヤンキー。〜モノスヤの食いブロ食ログ〜


和紙そして洋紙販売。

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秋田の和紙、洋紙販売の那波紙店


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子どもの頃、暮らした家の通り沿いにこのお店はあります。

物心ついた頃から、ずっと変わらずここにあります。


創業は明治11年、

場所は、旭川より外側の外町(商人街)、茶町梅之丁。

茶町は旧藩時代に、茶、紙、砂糖、日用荒物雑貨などを商う店の営業を許された町であった。
当時をあらわす秋田言葉「茶町とぎくてしな」。
これは「占売り」商品である砂糖を使う菓子がなかったり、
甘味が足りないお茶受けしかない時に来客へ「茶町が遠くて」といったことから 生まれた言葉である。

130年以上にわたり商人の町での商いを続けてこられています。


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わたし達の子どもの頃は各町内を旧町内名で当たり前に呼んでいたので、

このお店のある町内を茶町と呼び親しんでいましたが。

こういった歴史があったことを、あらためて今回の取材で知りました。


米は米屋さん、お茶はお茶屋さん。紙は紙屋さんで買う、

それ以外のものもそれぞれの専門の商店で買い物をしたりお使いに出されたり。

お店の方たちは、みな子どものはてまで覚えてくれていて。

お駄賃をくれたりして、そんなやり取りが懐かしく温かく人間味があったことを思い出します。


今の世の中の便利さを否定するつもりは、まったくないけれど。

古き良き時代の、そんな風情を知り育ったことは幸せなことだと感じます。


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許可をいただいて店内の撮影をしていると飛び込みのお客さんがあって店員さんが応対に出てらっしゃいましたが、

とても親身になって紙の相談に乗っている様子が伝わってきました。

お客さんは印刷屋さんに言われたとかで特殊な紙を求めに来られていて、

その紙は非常に単価が高いため見合った別の紙を示して金額を比べたり。

問屋さんに電話で問い合わせをして、お客さんに説明をされていました。


実際の物を目で見て手で確かめ選ぶことができるのは、

そしてそのものへの専門的なアドバイスや価格に対する相談ができるのは。

専門店ならでは、と感じました。


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紙が布と同じように扱われていて、まるで呉服店のようです。

でも和装とは違って庶民にも手が届く範囲の品物が並び安心です(笑)


和紙のやわらかい感触は、やはり洋紙とは違った魅力がありますね。

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『出羽和紙』という地元の手漉き和紙も並べられています。


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お江戸日本橋、榛原さんグッドデザイン賞受賞商品も、ありましたよ。


もちろん表の看板に偽りなく洋紙の揃えも豊富です。

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紙のもの(紙製品と本)を価値ある紙と引き換えにするクセのある、ここの人は。

いついっても、ただ帰れず。

かといって買い占めることもできず、ひたすら涎まみれで店内をうろうろするのが常です。


ひとまず入稿。

指定された締切日が稽古日にあたったため翌日(今日)に延期していただきました。

今日は午前に、グループ稽古の出稽古があるので戻って昼のうちに送信のお約束していましたが。

幸い昨夜のうちに、すべて作業が終了したので。

確認を今朝済ませ、ファイル便に画像やイメージPDFをアップロードし。

テキスト添付のメールを、お送りしたところです。


これで、すべて自分の手から離れる訳ではないのですが(そういう完ぺきな仕事ができれば最も好いんでしょうけど)。

まずは、ひとときひと区切りホッと一安心です。

いずれはレシピ本でも書籍化してやr
高師直。