色気より食い気。

これでいっとき国内最大の油田

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その節の写真取って出し。

昭和20年代後半から30年代にかけては国内最大の油田であり、産油開始から現在までの累積産油量は国内最大である。

八橋油田・黒川油田はともに現在も産油を続けている数少ない油田のひとつである。
八橋油田では帝石が、現在も数年ごとに試掘井を掘って調査を続けているが、未だに掘り当てられないといわれる。
八橋油田 - Wikipedia

徒歩5分圏内に石油採掘用のポンプ、いわゆる“ポンピングユニット”と呼ばれるものが展示されている。

高校2年の夏から暮らしているここの場所には古くから油の出る場所があったらしい。


草生津川という川が側を流れているが、この“くそうず”という名称は石油の和名だと初めて知った。

どうやら臭い水の意味らしい・・・誇らしくない。



引っ越しした当初は何もないところで(遠い目。

市内の繁華街、飲屋街の一本陰に暮らしていた我と母は見渡せば田圃のような新天地で都落ちしたような気分で暮らし始めた。

たまたま住んでいた場所がバブルの勢いでマンション建設の一角となり立ち退きを要求されたのだった。

自分は新しい家に初めて自分の部屋を持てることで、それでも気が紛れてはいたけれど。

ボスは酒飲んでは泣き髪の毛むしっては、そこら辺に散らばして。

ネオンが恋しいと号泣していた。とても迷惑だった。


旧地には徒歩圏内に各商店が並び買い物に困ることは無かったが引っ越した先には傾きかけのスーパーと、

傾いた商店があるのみ。

(その後傾きかけのスーパーはコンビニになり傾いた商店は傾いたまままだある)

隣の屋敷の池からカエルが這い出して、ぶもーぶもーと不気味に鳴いたり(それまで買えるの鳴き声を聞いたことが無かった)。

とにかく先行きの見通しが明るいことなど、まったくなかった。


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ポンピングユニットがあって、ちょっとした小公園のように整備され。

近隣住民の憩いと健康のための場所となっている、コスモスロードも。

以前は、ただの臭い川の川縁だった。

そこに(計画は以前からあったんだろうけど)新しい橋が建設され始めた。


ちょうど、お嬢が3つか4つの頃で。

手を引いてボスが散歩に出ては橋が出来上がっていく様を眺めて、

新しい時代の幕開けめいたものを予感していたらしい。


その頃は、もう涙することも無くなっていたし。

住めば都の言葉どおり今の土地が前の場所より住みよいと思えるようになっていた。


ここ15年内で自宅周辺が劇的に変わった。

橋を越えた場所にショッピングモールができた。

石油やガスの開発会社の土地が一部使われたのだ。

スーパーにDIYショップ、衣料ブランドにCD&ブックストア。

100円ショップに飲食店が並ぶ。


それから町内には別のスーパーが建ち、その通り沿いにはドラッグストアやジーンズショップ。

パチンコ店に花屋、弁当屋さんに病院と。

次々に開店していき、それが近所の当たり前の風景になった。


住まいはどこです?と訊ねられ場所を伝えると一等地に住んでいますね!と驚かれる。

実際あまりに便利過ぎて感覚が麻痺しそうだが、25年前を振り返るとよくここまで開けたなぁと感慨深い。

地価は相変わらず昔の土地の方が高いが、そんな基準では計れないものがある。


自分の家の通りは大通りの一本陰で比較的閑静な住宅街。

土手に沿って最近、新しい道路が開通してそれが延伸する計画が着々と進んでいる。

開通したら市外から稽古に通ってくる愛弟子ちゃんも、ずっと通いやすくなるだろう。

まだまだ開発の余地があって、それでもそこそこに静かで落ち着いた場所。


恵まれた土地に縁を得た。


人生って本当にわからない。先のことも本当にわからない。

いずれはレシピ本でも書籍化してやr
高師直。