色気より食い気。

【おんがく】試験課題曲。

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清元『名寄の寿』

「歳旦物」の浄瑠璃の一つ。「御祝儀物」。

三番叟・福寿草・蓬萊・千歳・万歳の松・七草など、正月のめでたい景物を寄せ集め、
海の情景、松の栄を寿ほぐ。


どんだけ、めでた尽くしの内容なんですか(驚)。

ここの人の名取試験課題曲。

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花柳流のお名前を許されてから、28年とか(トカ?)になります。

その当時(昭和61年)、花柳流の名取試験課題曲は清元「名寄の寿」と常磐津「山姥」でした。


その後、何年か後に試験課題曲の変更があり、その後も数度にわたり課題曲と試験制度が変わりました。


さて我が家は師匠(=ボス)を筆頭に、ここの人と、お嬢の3人が流儀の名取ですが3人とも受験曲が異なります。

師匠の課題曲の一つであった清元「梅の春」を、いま嬢が稽古曲としています。

わたしの課題曲の一つ常磐津の「山姥」は妹弟子仲K恵の稽古曲。


それ以外にも受験曲を選択できた時代の常磐津「夕月(船頭)」は弟弟子のMさんが、清元「子守」を妹弟子の仲T喜が。

それぞれ稽古しており、たまたまかつての受験曲数曲が稽古に使われている今です。


あ、現在の初級試験課題曲の長唄「松の緑」は愛弟子のAちゃんが稽古してました。



過去の物が主とはいえ試験曲を稽古する、ということは他の曲以上に稽古に熱の入ることです。

あ。師匠のムチが、です(笑)。


そんな稽古に使われる機会のある試験曲と対照的に、

ほとんど踊ることのない曲もあります。


自分の時の課題曲以外も試験曲になった曲は(何曲あるだろう?10数曲に上りますね)自分は全て網羅していますが、

わたし以外は踊ったことがないであろう曲(その昔の名取仲間除く)それが画像の「名寄の寿」。


なにしろ15歳当時の自分には2曲とも大人の踊り過ぎて、まったく理解できなかったばかりか。
受験勉強中は、いつも以上に叱られまくったこともあり2曲とも好い思い出がありません。

片方を妹弟子が今回、稽古する機会でもなければ踊らせてもらうこともなかっただろうし。

「名寄の寿」に於いては、まったく興味も引かれなかったのですが。


たまたま、わたしがPCで曲を編集し始めたタイミングで師匠が「名寄の寿」が名曲であると。

熱く熱く語り始めたので、

そうだったかなぁ・・・と訝しげに思いながら家にあるCDを読み込んでみました。


それ以前に、30年近くも経つこともあり。

まったく曲を覚えていない自信がありましたが、おそろしいことに不思議なことに。

曲は、ほぼ覚えていました。(振りは、うっすらとしか覚えていませんでしたが。)


ちょっと、そのことがうれしかったので。

更に自分好みのエフェクトをかけた音でCDを作りました(画像)。


レーベルもジャケットも渋めにしました。


こうやって自分で音作り(といっても音源は既にある訳ですが)をするようになって。

編集の段、仕上げてから、CDにしてからと最低でも3度は、じっくりと聴きます。

自分で手がけたこともあって愛着が湧き、
あんなに苦手だった曲を好ましいと思っている自分がいます。


もちろん相応に齢を重ねた証拠ではあるのですが・・・。


せっかく作った音なので間もなく「梅の春」が終わる、お嬢の次なる稽古曲にこの「名寄の寿」を選びました。


それを今日、ボスに同行したお嬢にメールで知らせると。

ちょっと怯えていたようでしたwww


まあ、わたしの昔の苦難を味合わせてやるつもりです。


音作りが楽し過ぎて。

確かに今週は「おべんたう」も、ほぼ休みで。

お嬢も出掛けると、わたしのネタの半分は失われ。

しかも倉敷里子ことPENちゃんや、Android携帯までも持ち去られてしまうので。

写真を撮る気も喪失しているので、ブログネタも無いに等しいのですが。


久しぶりにCanon PowerShot A1000 IS(いわゆるコンデジ)を引っ張り出してきました。


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PENちゃんと比べちゃ可哀相ですが、この子はこの子なりに奮闘してくれていると思います。


引き続き編集作業に励みながら、ぼちぼちブログもうpして。

お嬢の旅の土産(写真)と土産(話)を待つことにしますよ。

いずれはレシピ本でも書籍化してやr
高師直。