色気より食い気。

土壇場力。

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(笑い過ぎて笑い皺がものすごいことになってますが??)


空蝉の音さま (id:utuseminone様)がくださったコメントに、

アドリブ力はともかく、土壇場力は私も是非身に付けたいと思っています。
いつか、この土壇場力について、ご教授を賜りたいものです。

とあったもので。

ハテあらためて「土壇場力」とは何だろう、と考えて書こうとしたのですが。
なんだか予定の変更を余儀なくされることが多く、
さっぱりまとまらないまま編集画面に向かっているということを。
言い訳がましく綴っています。


土壇場。

自分で使っておいてなんなのですが、この「土壇場」という言葉。
確か、あまりよい意味の言葉ではなかったようなと思い出し調べてみました。

どたん‐ば【土壇場】

1 近世、首切りの刑を行うために築いた土の壇。前に穴を掘る。土壇(どだん)。
2 決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態。
  「―で話がひっくりかえる」「―に立たされる」

そうでした。
自ら「土壇場」というような局面に我が身を置いていることは決して褒められたことではないと。
そう思います。

ただ自分の状況を言い表すに「土壇場」以外に適当な言葉が見当たらないのです。

「正念場」じゃ、かっこう好過ぎるし。
(そもそも人生に、そうそう何度も訪れることはないと思うのが正念場。)

「修羅場」というような血なまぐさい場面でないことも確かだし。
(そもそも40年以上生きてきて、そんな風に表せる場面に遭遇したことはありません。)

決断を迫られる状況それは我が身の生き死に関わるほどシビアな状態ではないとしても、

いつも決断と選択を求められている。

そういう場面を「土壇場」と位置付けて、
そういう時に選び決められる力が自分で思うところの「土壇場力」です。


土壇場力を身につける。

土壇場の本来の意味を、おぼろげにするくらいの人間なので。

土壇場力を身につけようと日々、努力したという話もないし。
なにか取り立てた秘訣を持っているというわけでもないし、
なのでこれといった早道や一本道を知っているわけではありません。

しいて挙げるなら、

  • 常に選択するクセ
  • 選択したことに後悔しない
  • 自分ですべて受け持とうと思わない
  • 仕事は気持ちよく
  • 周囲とよく会話をする

こんなところでしょうか。

「常に選択するクセ」というのは買い物や食事を含めた、いろいろな行動で。
できるだけ瞬時に近い短い時間で、
どんどん選んで決めていくこと。

これを自分では瞬発力だと思っています。

これには台所に立つ時間と運転している時間が、かなり有効で。
何から初めて次に何をするか、これをやりながら何を一緒に調理するか。
そういう手順を頭の中に置いて、どんどん作業を進めていくクセをつけたり。

運転も行動は1つ2つではなく多い時は5つも6つも掛け持ちして、
それをできるだけ短時間で回れるようにシュミレーションしながら。
その時の交通状況をふまえて予定を変更したり走る道を変えたりと、
その時の生な状態に合わせて行動を変えていきます。

同じ場所に行くのでも選ぶ道のパターンは3通り5通りと、
かなりバリエーションを持ってハンドルを握っています。

そして、もし自分の選んだ道が例えば混んでいても。
それはそれとして受けとめる。
これは今の自分がした選択なのだから、
これが今日の自分のベストだと思って受けとめる。

ま、ときどきは諦めて受け入れている場合もあります(笑)。

そもそも自分で選んだことは失敗しても自分の選択なので後悔はしないです。
するとすれば選ばないことへの後悔。

ぐずぐずしたり考え過ぎて、パッと決められなかったことに対しての後悔はしたくないので。

そう考えると自分に悔いることって、ほとんどないといえる最近です。


仕事に関しては自分ひとりでこなすことと、
たとえば公演や舞台などはチームとして仕事することがあるので。

後者の場合は自分だけで頑張り過ぎず自分の持ち分だけは、きっちりと考えています。

そこには、その筋の専門家が集まっているので。
餅は餅屋に任せたほうが、ぜったいに確実。

もし専門外のことを行わなければならなくなったときは、
それは自分でアイディアも出すけれど周囲にも訊ねて一緒に頭をひねってもらいます。

昨日のような段取りがあるようでないようなライブ感のある仕事の場合、
融通と求められるのはやっぱり瞬発力。

こういったパターンはどうでしょう?→それでいきましょう!
となることもあれば、

→こういうパターンもありませんか?
となることもあり、
まちがいなく一人の頭で回すアイディアより他者が出すアイディアを組み合わせたほうが。
バリエーションが広がります。

そういう会話を他のスタッフさんと話していると、
自分たちは自分たちの持ち分を確実にこなすのだけど、それだけじゃなくて。
お互いに同じチームで一つ仕事を一緒に進めている、という連帯感が生まれてくるので。

そこにはアイディアが生まれやすいし仕事もスムーズに、はかどりやすい。

現場とか本番はピリピリした空気が流れやすいものですが、
それを好い緊張感としながらも。
どこかに余裕があって、なにか想定外のことが起こっても。
どうにかこうにか対処できるだけの隙き間みたいなものが生じてくると思っています。

最後の周囲との会話は、その仕事に関することだけではないです。

初対面で初めて一緒に仕事する場合、
少しでも具体的な仕事内容以外の四方山話めいたものをウォーミングアップ的にしていると。

その後の仕事の話がスムーズに進みやすい。

あとは、やっぱり相手の方に対して大変さを労う言葉をかけること。
みんな一緒なんだけど、より自分より大変だろうなという気持ちで声を掛けると。
空気が和むのを感じます。

本番前は誰しも緊張感で心身が硬直しがちなので、
その緊張感を程よくほぐして程よい緊張感にするのは。

結構、自分の存在感の一つかなと感じているところです。

心も体も、ほどほどにリラックスしたほうがパフォーマンスの質は上がると思っているので。


・・・と、ざっとまとまりのない文章を思うままに書き連ねましたが、

土壇場力は糸をピーンと張るような感じではなくて。

肩の力を抜いてリラックスした状態のほうが、うまく出せる気がします。

よく遊びご心があるとか、なんか余裕に見えると言われるのですが。

せっかくの生の場面なので、それを楽しむような感じで。
ライブ感に身を置いて仕事をしています。

実際には綱渡り状態が長く続いて危なっかしいところも、たくさんあるのですが。

そういう時ほど、えへへって笑っていたいんです。

単なる、かっこつけかもしれません。


というわけで今日中と申し渡された記事の締め切りが迫っていますが、

なにも手がけてはいませんが・・・

これも得意の土壇場力で一気に集中して乗り切りたいと思います。

1時間ほど、ガッツリ仕事します(笑)。では。

いずれはレシピ本でも書籍化してやr
高師直。