色気より食い気。

卵チャーハン。

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わたしが料理の目覚めたのは高校3年生です。

それまで母親の熱発就寝中でも数時間かけた、

キャベツのせん切りを山盛りするのが関の山。

それが今の家に越してきた歳だったから高2だったと思う。

高3の家庭科の授業で調理実習と栄養学の勉強に興味を抱き、

そこから自分なりの料理道が始まりました。


家が新しい事もあって友だちを泊まりがけで招くと、

その頃は得意料理っていうのが殆どなくて。

卵チャーハン、しょう油味で焼き飯風っていうのが定番で。

それにスープとかサラダをつけて振る舞っていたんだと思うんだけど、

それを何故か高校や短大時代の友人は、とてもよく覚えていて。

「のも(←わたしの呼び名)の炒飯美味しかったもんね」

と、いまだに言ってくれます。


高校卒業後。

実業高校生は高卒で働くのが主で、

しかもバブル突入期だったのか高校生でも求人は選び放題。

早々と希望者全員が内定をもらって、

自分を含めて進学する数人は「このご時世に進学っておいしいの」って。

不思議に思われていたらしい。


そんな自分は目覚めた料理を職業にしたくて栄養士の資格を取るべく、

ほぼ決まりの◎ヨタ(その頃から車が好きでした)の販売店の内々定を断り。

親に無理言って地元短大に進学させてもらいました。


2年次に志望した研修先が自衛隊駐屯地で、

そこで広報担当者にナンパされ何故か入隊試験を受ける事になり。

まんまと合格するものの、

未だその時点では隊舎で栄養士のお姉さんするのだと信じて疑わなかった。


結局その線は大きく外れてしまったのだけど・・・


除隊してから台所番となる。

家に戻って半年ニートだったので、

(その間に日舞の師範試験の受験勉強をしていた)

ボスに食事支度せよと命ぜられ。

20年が過ぎようとしています。


入隊前に滑り込みで取った運転免許は自衛官時代に一度も使う事はなかったけど。

料理だけは、

落としたい男(上官のエリート幹部)に自分を選ばせるために、

何の料理が効果的かと考えた挙げ句。

「カレイの煮付け」

を選んで好い匂いをさせながら部屋で待っていると。

前の女性とカタをつけて戻ってきた。

後にも先にも料理を、そんな術に使ったのはこれ一度です。


そんな話はさておいて、

親友が初任給で何かプレゼントを贈ってくれると言った時。

迷わず「中華鍋セット」を選んで、

それを20年以上も大事に使い続けてます。


料理好きは、その頃からずっと変わらないで。

好き続けてこられた唯一のものかも。


え?日本舞踊は、そうじゃないんですかって??

もう他所の方も書かれていたように、

「好き」「嫌い」のレベルで踊っているのと違うと思っているから。

意識して呼吸をしないのと同じように、

わたしがあなたを好きになってしまうのと変わらないように、

無意識で理屈抜きに踊ってしまうもの。


料理は、こんなに日々のことなのに。

どうしてこんなに料理が好きなのか本当に不思議でならない。


そして料理好きのルーツは、やっぱり手始めの卵チャーハン。

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今日は、これを詰めた日曜弁当を作りました。

いずれはレシピ本でも書籍化してやr
高師直。