色気より食い気。

祖母VS孫


刺激的なタイトル通りのきな臭さを感じたのは今朝の食卓、
騒がしいくらい会話の絶えない我が家の3人が黙々と食事を進めている・・・。

今日は嬢の体育祭だから、
今日はボスのクラス会だから、

そんなちょっと特別な日だからと何か違う心持ちがしていたわけではあるまい。

思い返すと心当たる節は昨夜の20時10分頃か、
なんで時間帯をハッキリ覚えているかというと。
それは3人が楽しみにしている番組、「ぐるナイ」の“ゴチバトル”を観ていたから。

昨夜は場所が高級アメリカングリルのお店。
アメリカングリルが如何ようなものか、さっぱりわからない庶民の我々だが。
オススメ食材や代表さんにぶつけられた「こんなお客さんは困る」的な質問から、
(答えは肉が食べられない人だったか)
メインは肉料理ということが知れた。

ボスの表情が一気に曇る。

滴り落ちるような肉汁の生々しい赤さを残した塊を頬張って狂喜乱舞しそうなテンションで、それぞれが平らげていくのを観て。

肉ばっかり食べていると暴力的になると憎々しげに言い放ったボス(肉だけに??)

決してベジタリアンではなく魚党であり、おいしい牛肉の薄いところ少量なら食べるが。
一般に肉は嫌いであって、その理由は。
鶏は鶏臭く、豚は顔が嫌いというもの。

そして肉を大量に食べる人は暴力的になると信じていて肉を食べる人間は人としてどうかしてる(獣だと言いたいのか)と。

こうなると肉摂取者の人格否定みたいになって、せっかくのバラエティがさっぱり楽しめないので。
わたしは、ずいぶんと早い時間だったが(20:15ごろ)寝ると宣言して2階に上がることにした。

実際には、さすがに20時も前半から寝るものでもないので。
布団の上でマッサージなどしているうちに寝入ってしまったらしい。

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いつものように目覚めて階下でボスに挨拶すると、なにが不機嫌というわけでもなさそうだが明らかにテンションが低い。

今日、久々のクラス会は発起人代表ということで何か緊張でもしているんだろうか。
はたまた今日、家の修繕(ペンキ関係)の方がお見えなのでそれを気にかけているんだろうか。
などと考えていたが、どうやら違うらしいと気づいたのは冒頭(の朝食の場面)。

ふむ。

わたしは、いつも以上にさっさと食事を済ませ車庫から車を出した。
なんとなく、それを察したのか嬢も少し早く支度を済ませて車に乗り込んできた。

家を出て早速、何かボスともめたわけ??と問いかける。

いやー、と言い淀むので。
昨夜のゴチバトルのときの様子はどうだったかと訊ねた。

わたしが寝る少し前のボスの人格否定めいた(多分本人はそういうつもりでもなく、ただ単に肉が嫌いなだけ。)発言に対して。
「そんなに嫌なら観なきゃいいでしょ」
という嬢の応対があって、その後ボスは憮然とした表情でだんまりを決め込んでいたから・・・。
どうやら、そこが不機嫌のツボらしかった。

わたしも嫌な気がして、さっさとその場を離れちゃったからなぁ(すまん)。

いつもならゴチが終われば1チャンに変えて天気予報を観て、21時を回っても少しはニュースを観ながら時間を融通してくれるところが。

昨夜はゴチが終わるなり、テレビを消しさっさと襖を閉めて消灯してしまったらしい。

・・・大人げないなぁ・・・。

とはいえ自分の発言に孫の立場が押っ被せた言葉が気に入らない、ということはままあるだろうし。
(格上の人間としては下克上めいた気分になって不快なものなんだろうか)
それを否定はしないけれど朝起きたら流しておいてくれればいいのに。

トイレに入ったら先の人のが流されていないか流され切れていなかった、ような違和感を覚える(果たしてそうか)。

わたしにすれば、どうでもいいこと。
些細なことで腹を立てている祖母たる人に対して何だかなぁ、という思いが強い。
しかし、ここで自分が嬢と距離を縮めると。
もう一方の孤立感が、より深まる。

年頃(高校生)の嬢と微妙なお年頃のボスと、これから微妙になっていくだろう自分の。
本当に微妙な関係性。

絆は深いが、その分だけ面倒も深い・・・。

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駅に送る車中で「(いま自分が家に戻ったら)ボスに何か言われるんだかどうだか」と嬢に言うと、

「わたしも気にしてた、って伝えて。」という返答だったから。

そこは、ここの人がうまくやるから、アンタは気にしないで体育祭を満喫しなさいと言ったところで駅に着いた。

戻っても、ボスは取り立てて何も言わなかったし。
わたしには今日クラス会に送らせるとか明日の仏さんのこと、をさせるという意味もあってかごくごく低姿勢な(??)態度だった。

よって、わたしも何か言うでもなくスルーを決め込んだ。
多分、幸いにもクラス会があることで気分は急に変わると思うし。
(クラスメイトさんと揉めない限り・・・)

嬢も体育祭が無事終われば、いやな気分も払拭してくることだろう。


あれこれと長く書いておいてなんなんだけど、
だから何なのかといっても何ということもない。

昨日も書いたように日常って人生って答えのない、というか出ないような事柄が実に多いんじゃないかということを痛感してるという話。

今回の件に関しても、どっち正しいとか間違っているとかそういうことではなく。
こういう何ともし難い事柄っていうのを致し方なく、やり過ごしたりするのが人生なんじゃないのかと思うわけで。

こういう何とも「ままにならない」ことが、いつでもどこでも起こりうるし沢山あるのだよということを嬢のような若いうちから(いやきっと、もっとずっと小さいうちから。)知っていくのは社会に出るにあたって、とてもいいことなんじゃないかと。
感じた次第。

何でも自分の思いが通らないし正しいことだったとしても受け入れられないことも多いし、どうでもいいことで嫌な気分になることもあるし。

でも、そういうのを避けるんじゃなく起こったら起こったように受けて流して先に進んでいくのが人生ってもののような。

割り切れない思いというか逆に余りの方が多かったりして・・・
答えが決まらないのが人間なんじゃないか。

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このところ我が親を見ていて、つくづく思うけど。
齢を重ねると、どうもその人の特徴的な部分がより顕著になるのが老いなのかなと感じる。
ウチの母の場合は嫌いのものが更に増えて、
(若い頃から好き嫌いはハッキリしていたが嫌いが5割くらいだったのが今は8割は気に入らないことみたいだ)
他者の話には耳を貸さず思い込みが増している。

そして神経質なところにも拍車がかかって落ち込むと復活までに長く時間がかかる。

間違いなく自分も、そうやって老いを迎えて過ごしていくのだろう。
自分だったら、
ちゃらんぽらんさとかに磨きがかかるんだろうか(ぇ??)。

これらを決して「許して」「寛容に」「受け留めて」「共に歩んで」なんて美しい表現では、くくれない。

無理だもん、、、歳の差もあるし立場の違いもあるし。
家族だからより腹が立つ憤る、ということもあると思うから。

ぜんぜん、それで構わないんだと思う。

そうやりつつ、なんだかなぁ、、、おいおい、、、と思いつつ。
付き合っていく感じ。

まともに向き合っていたら身も心も持たない、それはお互いさま。

まだ少し流せる余裕のある下の人間が受け流して、
そうやって遣り過ごしていくしかないんだろうと思っているのよ。

ここを、いつも読んでいる嬢も。

そうだね、って心の中に思うと思うのよね。

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こんなことを2人のいない、めったない静けさの中でここに書き留めておく。

いつもより、ゆっくりした気分で食べたいつもとさほど変わらないお昼だけども。

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嬢に持たせたランチpック風の残りをヨーグルトベースのフレンチトーストで。

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100%の生りんごジュースにホエー(乳清)混ぜドリンク。

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水切りヨーグルトと、マシュマロで作る簡単ムース。
嬢の分も冷やしてある。

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コーヒーで。


わたしはすっかり気分も変わったから受け流せる用意はバッチリできてる。
2人のことは何とかする余裕があるから、いつでも帰ってきてください。

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食べて美味しいと思ったら気分なんて結構、変わるもんなんだよ。

だから食って大事。

いずれはレシピ本でも書籍化してやr
高師直。